お時計は、非常に細かい部品や歯車の集合体であることは、お客さまもよくご存知のことと存じます。
その歯車をスムーズに動作させているのは、機械油(潤滑油)でございます。
この機械油は、お時計によりまして異なりますが、力が加わる部分や、速く動作する部分などにより、粘度(油の硬さ)が使い分けられており、少なくとも2種類、多いと4種類以上使い分けられます。
人間に置き換えますと、血液のような役割でございますので、長くご使用いただくことで劣化したり、
水分や湿気の影響により変質したり、部品の摩耗から発生する金属の粉が混ざりますと汚れてドロドロになります。
この状態はお時計に負荷をかけるとともに、潤滑ができなくなりますので、部品の摩耗スピードを促進します。
そのため、3年〜4年に一度は、オーバーホールを行う必要でございます。
(ロレックスやオメガをはじめとするスイス時計ブランドおよび、セイコー、シチズンなどの国内メーカーも推奨されています。)
オーバーホールを行わず、10年や20年と、お時計をご使用いただきますと、先ほど申し上げましたように、
動作に負荷がかかるようになります。
この負荷はお時計の動作を遅らせたり、振り子の往復運動を早めることで動作を進めたり、
一時的に動作を止めるなど、さまざまな不具合の原因となります。
今お時計の動作に【遅れ】や【進み】あるいは【ゼンマイの持ちが悪い】と
感じられている場合は、オーバーホールが必要かもしれません。
弊社は、お時計を一度お預かりし、しっかりと検査した上で、
必要な修理やメンテナンスのお見積もりをいたします。
症状にお困りの場合や、予防をご希望の場合は、是非とも一度検査を実施させていただきたく存じます。